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ケンドールの一致係数 W と(無相関)検定


  1. ケンドールの一致係数 Kendall's confficient of concordance

    ・3つ以上の変数における各データの順位の一致度を表す測度Wである.0≦W≦1

    ・各サンプルの順位が全ての変数で一致したときに,W=1となる.各サンプルの順位の和が全て同じになる場合にW=0になる.


    関数「ケンドールの一致係数」を呼び込むために,次の一行をコピーし,R コンソールに貼り付ける.

    source("http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/src/kendall_w.R", encoding="euc-jp") # 群馬大学 青木先生


  2. 架空の順位データ   三人の教師の学生の順位付け評価 ( サンプル 8名の学生 )

    表1 教師Aの判定

    三つの項目の評価に一致性はあるか
    あれば学生の評価において一元的見方である
    表2 教師Bの判定

    三つの項目の評価に一致性はあるか
    表3 教師ABCの学力判定

    三教師の学力評価に一致性はあるか
    サンプル
    01
    02
    03
    04
    05
    06
    07
    08
    コミュニケーション力 学力 誠実力
    5 4 6
    3 3 2
    4 5 4
    1 2 3
    6 6 5
    2 1 1
    7 8 8
    8 7 7
    サンプル
    01
    02
    03
    04
    05
    06
    07
    08
    コミュニケーション力 学力 誠実力
    8 6 2
    4 2 3
    3 1 7
    1 4 6
    5 3 5
    2 7 4
    7 8 1
    6 5 8
    学生
    01
    02
    03
    04
    05
    06
    07
    08
    教師A 教師B 教師C
    4 6 3
    3 2 1
    5 1 2
    2 4 4
    6 3 8
    1 7 5
    8 8 7
    7 5 6


  3. 教師Aの判定は

    ここでは,表シートあるいはエクセルの表計算シートからクリップボード経由で読み込む操作を行う.

    表1 教師Aの判定」の緑の部分をマウスで選択し,これをコピーする.

    ・Rの「コンソール」画面に,

    a <- read.table ( "clipboard", header=TRUE ) # header=TRUE は第1行が列の変数名

    # と記述し,コピーした教師Aの判定の[clipboard]データファイルを,Rの内部のデータフレーム, ファイル名 a に直接読み込む.

    ・Rの「コンソール」画面に,

    a #   と記述し,データフレームを確認する.

    kendall.w (a) #   と記述し,「ケンドールの一致係数」を計算させる.

    
    > source ( "http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/src/kendall_w.R", encoding="euc-jp" ) 
    > a <- read.table ( "clipboard", header=TRUE ) 
    > a 
     コミュニケーション力      学力    誠実力
    1      5         4     6
    2      3         3     2
    3      4         5     4
    4      1         2     3
    5      6         6     5
    6      2         1     1
    7      7         8     8
    8      8         7     7
    > kendall.w(a)
    
          ケンドールの一致度係数
    
    data: a
    Kendall W = 0.9365, chi sq. = 19.6667,  df = 7,   p-value = 0.006337
    一致係数         カイ二乗値      自由度  p値
    


    結果と考察

    ケンドールの一致係数はW = 0.937と3つの評価項目(コミュニケーション力・学力・誠実力)による順位の一致度が高い.

    「各組の処理(評価)の順位には関連がない」という帰無仮説のもとで,有意性検定を行った結果5%の水準で有意である.p値=0.006である.

    対立仮説 「各組の処理(評価)の順位には関連がある.」

    2=chi sq. =19.7である.自由度7の5%の棄却域はχ2≧14.07である.統計量χ2=19.7は14.07より大きく棄却域にはいるため,帰無仮説を棄却する.)

    これは,異なった能力を判定することを依頼されているにもかかわらず,3評価項目の順位が一致している.

    教師Aは一元的な評価を行っており,どれか1つの項目の評価で他の項目も兼ねてしまっていると考えられる


  4. 教師Bの判定は

    表2 教師Bの判定」の緑の部分をマウスで選択し,これをコピーする.

    Rの「コンソール」画面に,

    b <- read.table ( "clipboard", header=TRUE ) # header=TRUE

    # と記述し,コピーした教師Bの判定の[clipboard]データファイルを,Rの内部のデータフレーム, ファイル名 b に直接読み込む.

    ・Rの「コンソール」画面に,

    b #   と記述し,データフレームを確認する.

    kendall.w (b) #   と記述し,「ケンドールの一致係数」を計算させる.

    
    > source ("http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/src/kendall_w.R",encoding="euc-jp") #一度呼び込めばよい
    > b <- read.table ( "clipboard", header=TRUE )
    > b 
       コミュニケーション力  学力  誠実力
    1      8          6     2
    2      4          2     3
    3      3          1     7
    4      1          4     6
    5      5          3     5
    6      2          7     4
    7      7          8     1
    8      6          5     8
    > kendall.w (b)
    
          ケンドールの一致度係数
    
    data: b
    Kendall W = 0.2011, chi sq. = 4.2222, df = 7,    p-value = 0.7539
    一致係数       カイ二乗値     自由度   p値
    


    結果と考察

    ケンドールの一致係数はW = 0.201と3つの評価項目は順位がほとんど一致していない.

    「各組の処理(評価)の順位には関連がない」という帰無仮説のもとで,有意性検定を行った結果5%の水準で有意でない.p値=0.75である.帰無仮説を採択する.

    2=chi sq. =4.22である.自由度7の5%の棄却域はχ2≧14.07である.統計量χ2=4.22は14.07より小さく棄却域にはなく,帰無仮説を棄却できない.)

    3つの評価項目(コミュニケーション力・学力・誠実力)による順位の一致度が低いといえる.

    教師Bは教師Aに比べると,多元的な能力を判定している.


  5. 教師ABCの判定は

    次に,「表3 三人の教師の学力判定」の緑の部分をマウスで選択し,これをコピーする.

    Rの「コンソール」画面に,

    c <- read.table ( "clipboard", header=TRUE ) # header=TRUE

    # と記述し,コピーした教師Bの判定の[clipboard]データファイルを,Rの内部のデータフレーム,ファイル名 c に直接読み込む.

    ・Rの「コンソール」画面に,

    c #   と記述し,データフレームを確認する.

    kendall.w (c) #   と記述し,「ケンドールの一致係数」を計算させる.

    
    > source ("http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/src/kendall_w.R", encoding="euc-jp")#一度呼び込めばよい
    > c <- read.table ( "clipboard", header=TRUE )
    > c 
        教師A 教師B 教師C
    1   4   6   3
    2   3   2   1
    3   5   1   2
    4   2   4   4
    5   6   3   8
    6   1   7   5
    7   8   8   7
    8   7   5   6
    > kendall.w (c)
    
          ケンドールの一致度係数
    
    data: c
    Kendall W = 0.5873, chi sq. = 12.3333, df = 7,    p-value = 0.09012
    一致係数       カイ二乗値     自由度   p値
    


    結果と考察

    ケンドールの一致係数はW = 0.587であり3人の評価には中程度の順位の一致がある.

    「各組の処理(評価)の順位には関連がない」という帰無仮説のもとで,有意性検定を行った結果5%の水準で有意でない.p値=0.09である.帰無仮説を採択する.

    2=chi sq. =12.3である.自由度7の5%の棄却域はχ2≧14.07である.統計量χ2=12.3は14.07より小さく棄却域にはなく,帰無仮説を棄却できない.)

    3人の教師の評価は中程度一致している.

ケンドールの一致係数と検定                          [ 目次に戻る ]