Last Edited: May 25,1998.    kajiyama

見ている世界の図形による表現  構築中

梶山 喜一郎


7. 図形の世界を見る

目に見える物理的世界は、形を持っています。また人間は、形を持つものをつくりだしています。

目に見える世界を対象と呼びましょう。この対象の持っている性質から、値段、重さ、きれい・汚い、優しい・意地悪などのほとんどの性質を捨てて、形(shape)と大きさ(size)だけを考えたのが幾何学で言う「図形」です。
目に見える世界から、図形的性質だけを取り出して観察する習慣をつけてください。
例えば、桜の花びらを見て日本酒でなく、自然に正五角形が見えてきたら、もう専門家に近づいてきた証拠です。
拾った松ぼっくりを見て、渦巻きらせんが見えてきたら、十分資格があります。

優れた音感を持つ音楽家は、ヒバリのさえずりや赤ちゃんの泣き声が、ドレミファの音階で聞こえてくるそうです。
ビジネスマンは、世界を、お金で見ているかも知れません。

自然や生物、人工物などの物理的世界を、点・線・面、頂点、稜線、平面、立体の図形要素に分解して見てしまう習慣をもつのがグラフィクスの専門分野です。さらにこれらの図形要素を構築して新しい製品をつくりだします。

物理的世界を見て脳内に図形世界をイメージする。これが専門家の見え方です。
したがって、あなたがこのような見方をしない限りは、見ても見えません。
桜の花びらには正五角形は描いてありません。松ぼっくりに渦巻きらせんは描いていません。
レントゲン写真をいくら見てもガン細胞がここにあるとは書いてありません。
正五角形や渦巻きらせんは自然には見えてこないでしょう。
また他人に教えられて初めて見えてくるようでは、あなたが見たことにはなりません。

図形世界を見る、あるいは見つけるためには、見るための働きかけが必要です。
花びらをまず写真にとり、写真の上で線を引きながら隠された図形を探す手作業がまずは必要です。
身の回りにある物理世界から、あなたの脳内に図形世界を見るためには、図形という抽象的な概念を測定装置として身に付ける必要があります。

8. Projection 図形の表現方法の統一

「図形」 (ここでは立体を投影により表した図形)
・3次元の対象物の幾何学的形状と大きさを、投影にしたがって、平面上に点と線によって描いたもの。
(3次元の対象物の幾何学的図形と、この原図形を投影法で描いた二次元図形を区別する。)
・平面上とは、ノートや用紙などの紙とは限らない。
 コンピュータのブラウン管の上や、眼球の網膜などの平面も含まれる。
・表現する目的に応じて、正投影法、軸測投影法、斜投影法、標高投影法、透視投影法の投影法が使われる。

「図」
・図形に寸法や仕上げの程度などの各種の情報を書き加えたもの。
・JISの製図規格(JIS−Z 8114-84)では、
 図形に表された3次元の対象物の大きさ(寸法)、
 仕上げたときの表面の肌の仕上がりの荒さの程度、公差、注記事項などを書き加える。
 3次元の対象物を生産するために必要な情報を記入したものである。


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