Last updated: January 2010. Kajiyama                    [ 目次に戻る ]

成型温度4種類と触媒量3種類での強度分析: 二元配置の分散分析と多重比較

(因子Aに対応なしX因子Bに対応なし・標本数は同じ)(多重比較・交互作用なし)


  1. 「くり返しがあり標本数は同じ」の場合の課題

    くり返しがある二元配置のデータを分散分析することは,

    総変動から,因子A,因子Bによる変動と交互作用AXBによる変動と誤差変動を分離して,測定値への影響を検討することである.



    プラスチックの加工で成型温度80℃,重合時間5分,触媒量1%で作業を行っていたが,うまく強度が出なかった.

    強度を改善するために実験を行った.その結果,表1の強度(kg/mm2)についての24回の実験データを得た.

    実験は,成型温度(因子A 4水準)と触媒量(因子B 3水準)の各水準を組み合わせた12組の条件に対して各2回繰り返し行う.

    合計24回の実験はランダムに行った.

    4種類の成型温度間で強度に差があるか,また,3種類の触媒量間で強度に差があるか,2因子の交互作用はあるかを検討する.


    表1 成型温度4種類と触媒量3種類での強度(kg/mm2) 測定のくり返しは2回

    工業関係の分散分析法の解説は,「分散分析法入門,石川馨,米山高範,日科技連出版社,1967.」が詳しい.表1のデータはp84.

     
    因子A 成型温度
    水準A1(80℃) 水準A2(90℃) 水準A3(100℃) 水準A4(110℃)


    B
     


    水準B1(0.5%) 14.0
    13.5
    13.5
    13.5
    13.5
    13.5
    11.5
    12.5
    水準B2(1.0%) 13.0
    13.0
    12.0
    13.0
    11.0
    12.0
    11.0
    12.0
    水準B3(1.5%) 13.5
    13.0
    13.0
    13.5
    12.5
    13.0
    13.0
    13.0


    表2 成型温度4種類と触媒量3種類での強度(kg/mm2) 測定のくり返しは2回

    成型温度
    (因子A)
    水準A1
    080°C
    水準A2
    090°C
    水準A3
    100°C
    水準A4
    110°C
    触媒量
    (因子B)
    水準B1
    0.5%
    水準B2
    1.0%
    水準B3
    1.5%
    水準B1
    0.5%
    水準B2
    1.0%
    水準B3
    1.5%
    水準B1
    0.5%
    水準B2
    1.0%
    水準B3
    1.5%
    水準B1
    0.5%
    水準B2
    1.0%
    水準B3
    1.5%
    強度
    サンプル1
    14.0 13.0 13.5 13.5 12.0 13.0 13.5 11.0 12.5 11.5 11.0 13.0
    サンプル2 13.5 13.0 13.0 13.5 13.0 13.5 13.5 12.0 13.0 12.5 12.0 13.0


    表3 成型温度4種類と触媒量3種類での強度(kg/mm2)   

    変数の「成型温度と触媒量」のデータ形式は factorである.   

    因子A 因子B 測定値
    成型温度 触媒量 強度
    080°C 0.5% 14.0
    080°C 1.0% 13.0
    080°C 1.5% 13.5
    080°C 0.5% 13.5
    080°C 1.0% 13.0
    080°C 1.5% 13.0
    090°C 0.5% 13.5
    090°C 1.0% 12.0
    090°C 1.5% 13.0
    090°C 0.5% 13.5
    090°C 1.0% 13.0
    090°C 1.5% 13.5
    100°C 0.5% 13.5
    100°C 1.0% 11.0
    100°C 1.5% 12.5
    100°C 0.5% 13.5
    100°C 1.0% 12.0
    100°C 1.5% 13.0
    110°C 0.5% 11.5
    110°C 1.0% 11.0
    110°C 1.5% 13.0
    110°C 0.5% 12.5
    110°C 1.0% 12.0
    110°C 1.5% 13.0
        表4 成型温度4種類と触媒量3種類での強度(kg/mm2)「スタック形式」

    変数の「成型温度と触媒量」のデータ形式は factorである.

    成型温度 触媒量 強度
    080°C 0.5% 14.0
    080°C 1.0% 13.0
    080°C 1.5% 13.5
    080°C 0.5% 13.5
    080°C 1.0% 13.0
    080°C 1.5% 13.0
    090°C 0.5% 13.5
    090°C 1.0% 12.0
    090°C 1.5% 13.0
    090°C 0.5% 13.5
    090°C 1.0% 13.0
    090°C 1.5% 13.5
    100°C 0.5% 13.5
    100°C 1.0% 11.0
    100°C 1.5% 12.5
    100°C 0.5% 13.5
    100°C 1.0% 12.0
    100°C 1.5% 13.0
    110°C 0.5% 11.5
    110°C 1.0% 11.0
    110°C 1.5% 13.0
    110°C 0.5% 12.5
    110°C 1.0% 12.0
    110°C 1.5% 13.0



  2. Rに「スタック形式」のデータを読み込み,データの確認を行う


    (1) 「スタック形式」での操作の手順

    > x <- read.table ("clipboard", header=TRUE )
    > x 
       成型温度 触媒量 強度
    1   080°C  0.5% 14.0
    2   080°C  1.0% 13.0
    3   080°C  1.5% 13.5
    4   080°C  0.5% 13.5
    5   080°C  1.0% 13.0
    6   080°C  1.5% 13.0
      ・・・・・・・・・
    19  110°C  0.5% 11.5
    20  110°C  1.0% 11.0
    21  110°C  1.5% 13.0
    22  110°C  0.5% 12.5
    23  110°C  1.0% 12.0
    24  110°C  1.5% 13.0
    
    > str (x) 
    'data.frame':   24 obs. of  3 variables:
     $ 成型温度: Factor w/ 4 levels "080°C","090°C",..: 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 ...
     $ 触媒量  : Factor w/ 3 levels "0.5%","1.0%",..: 1 2 3 1 2 3 1 2 3 1 ...
     $ 強度    : num  14 13 13.5 13.5 13 13 13.5 12 13 13.5 ...
    
    > by ( x$強度, x$成型温度, summary)
    x$成型温度: 080°C
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      13.00   13.00   13.25   13.33   13.50   14.00 
    ------------------------------------------------------------ 
    x$成型温度: 090°C
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      12.00   13.00   13.25   13.08   13.50   13.50 
    ------------------------------------------------------------ 
    x$成型温度: 100°C
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      11.00   12.12   12.75   12.58   13.38   13.50 
    ------------------------------------------------------------ 
    x$成型温度: 110°C
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      11.00   11.62   12.25   12.17   12.88   13.00
    
    > by ( x$強度, x$触媒量, summary)
    x$触媒量: 0.5%
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      11.50   13.25   13.50   13.19   13.50   14.00 
    ----------------------------------------------------------------------- 
    x$触媒量: 1.0%
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      11.00   11.75   12.00   12.12   13.00   13.00 
    ----------------------------------------------------------------------- 
    x$触媒量: 1.5%
       Min. 1st Qu.  Median    Mean 3rd Qu.    Max. 
      12.50   13.00   13.00   13.06   13.12   13.50 
    
    > plotMeans( x$強度, x$成型温度, x$触媒量, error.bars="se") 
    
    > plotMeans( x$強度, x$成型温度,  error.bars="se") 
    > plotMeans( x$強度, x$触媒量, error.bars="se") 
    


    (2) データフレームの読み込み

    ここでは,表シートあるいはエクセルの表計算シートからクリップボード経由で読み込む操作を行う.

    表4 成型温度4種類と触媒量3種類での強度(kg/mm2)「スタック形式」の緑の部分をマウスで選択し,これをコピーする.

    次に,Rの「コンソール」画面に,

    x <- read.table ("clipboard", header=TRUE

    と記述し,コピーした[clipboard]データファイルを,Rの内部のデータフレーム,ファイル名x に直接読み込む.

    header=TRUE は第1行が列の変数名になっていることを指示している.

    ) #    データをコピーした後で,カッコを入力する.ENTERーキーを押す.


    (3) 読み込んだデータフレームの確認

    x      と記述し,Rの内部に作成したデータフレーム x を,表示し確認する.


    (4) データフレームの構造確認

    str (x)   と記述し,Rの内部のデータフレーム x の3変数の内容を表示確認する.

    Rが理解した,サンプル・分析値・水準の3変数名のリストと変数ごとのカテゴリの数とカテゴリ名が示される.

    ・分析で使用する変数名とカテゴリ名はRが理解した名前を使用する.


    注意: 因子の成型温度と触媒量のデータ形式が [Factor] 形式でないときは,

    x$成型温度 <- factor( x$成型温度 )

    x$触媒量 <- factor( x$触媒量 )   と記述し,データフレームの水準の変数を[Facter]形式に変更する.


  3. 1因子ごとの基礎統計


    a. 因子AB別の基礎統計量

    Rの「コンソール」画面に,

    by ( x$強度, x$成型温度, summary)

    by ( x$強度, x$触媒量, summary)   と記述し,「スタック形式」のデータで,群別の基礎統計利用を計算する.


    b. 因子AB別の平均値の推移図    # plotMeans関数を使用するにはパッケージ 「Rcmdr」を読み込んでおくこと

    plotMeans( x$強度, x$成型温度, error.bars="se")

    plotMeans( x$強度, x$触媒量, error.bars="se") #  と記述し,因子(成型温度, 触媒量)ごとの強度の平均値の推移図を表示する.

    c. グラフの観察




  4. 2因子間の基礎統計 2因子間AXBの交互作用の検討


    a. 2因子間AXB,AXC,BXCの平均値の推移図の作成    # plotMeans関数を使用するにはパッケージ 「Rcmdr」を読み込んでおくこと

    どの因子間の水準の組み合わせの時に,強度が高いかがわかる.

    plotMeans( x$強度, x$成型温度, x$触媒量, error.bars="se")


    b. グラフの観察

    これらのグラフより,どの因子の組み合わせの時に,強度が高いかが想像できる.

    3本の折れ線が互いに交差する成型温度X触媒量のグラフからは因子間の交互作用があることを想像できる.

    これらの想像が可能かを統計で検討する.



  5.  バートレット(Bartlett)の検定--分散の等質性(等分散性)の検定


    成型温度の4水準の分散が等しいか,あるいは等しくないかを検定する.4水準のデータの分散は等質であるとの帰無仮説を立てる.

    分散分析は,分散が等しいという仮定の上で構築されているので標本の測定値にもとづいて分散が一様であるか検討する.

    ただし,分散分析のF検定はその前提条件が崩れても,検定結果は信頼できるといわれている.

    Rの「コンソール」画面に,

    bartlett.test ( x$強度 ~ x$成型温度 )

    bartlett.test ( x$強度 ~ x$触媒量 )

    と記述し,「スタック形式」のデータで,分散の等質性の検定を行う.

    バートレットの検定は水準ごとの標本の数が同じでない場合も使用できる.

    p値が0.05以下のときに水準の分散は等しくないと結論する.


    > bartlett.test ( x$強度 ~ x$成型温度 )
    
            Bartlett test of homogeneity of variances
    
    data:  x$強度 by x$成型温度 
    Bartlett's K-squared = 3.6251, df = 3, p-value = 0.3049
    
    > bartlett.test ( x$強度 ~ x$触媒量 )
    
            Bartlett test of homogeneity of variances
    
    data:  x$強度 by x$触媒量 
    Bartlett's K-squared = 5.7898, df = 2, p-value = 0.05531
    

    分析結果

    成型温度因子と触媒量因子はいずれもp値>.05であるので帰無仮説が採択され,2つの要因(因子)の各水準の分散は等しいとする.



  6. 「因子Aに対応なしX因子Bに対応なし・標本数は同じ」 aov関数による二元配置分散分析


    4種類の成型温度間(因子A)で強度に差があるか,また,3種類の触媒量間(因子B)で強度に差があるか,

    そして,因子間の交互作用AXBがあるかを有意水準5%で検討する.

    帰無仮説は「各水準の母集団の平均値は等しい」.

    対立仮説は,「全ての水準の組み合わせに平均値の差がある」のでなく,「各水準の少なくとも一組に平均値の差がある」.



    Rの「コンソール」画面に,

    summary ( aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ) )

    と記述し,「スタック形式」のデータで,「繰り返しがある二元配置の分散分析」を行う.

    >  summary ( aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ) )
                        Df Sum Sq Mean Sq F value   Pr(>F)   
    成型温度             3 4.8750  1.6250    7.80 0.003746 **
    触媒量               2 5.3958  2.6979   12.95 0.001008 **
    成型温度:触媒量      6 2.6875  0.4479    2.15 0.122086   
    Residuals           12 2.5000  0.2083                    
    ---
    Signif. codes:  0 '***' 0.001 '**' 0.01 '*' 0.05 '.' 0.1 ' ' 1 
    
    
    分散分析表が表示される.これを整形すると,以下のようになる.
    -----------------------------------------------------------------          (変動) (不偏分散) (分散比) 変動要因 自由度 平方和 平均平方和 F値 P値 ----------------------------------------------------------------- 成型温度 3 4.8750 1.6250 7.80 0.004 ** 触媒量 2 5.3958 2.6979 12.95 0.001 ** 成型温度X触媒量 6 2.6875 0.4479 2.15 0.122 誤差 12 2.5000 0.2083 ----------------------------------------------------------------- ** p<.01
    分析結果

    有意水準5%で検定を行ったところ,

    (1) 成型温度の差においてはP値<.05であるから,帰無仮説は棄却する.すなわち成型温度による差はあるとする.

    (2) 触媒量の差においてはP値<.05であるから帰無仮説を棄却する.すなわち触媒量による差はあるとする.

    (3) 成型温度X触媒量の交互作用はP値>.05であるから帰無仮説を採択する.すなわち交互作用があるとはいえない.

    以上より,2因子 成型温度と触媒量は,プラスチックの強度に影響を与えているといえる.



  7. 「交互作用なし・因子Aに対応なしX因子Bに対応なし・標本数は同じ」の二元配置の多重比較

     

    二元配置で交互作用がなかったので,因子A・因子Bについて多重比較を検討すればよい.交互作用があれば,因子A・因子B の多重比較は不要になる.

    成型温度X触媒量の交互作用はなく,成型温度と触媒量の2因子が強度に影響を与えていることがわかった.

    分散分析では,「成型温度」のどの水準とどの水準に差があるかは,明らかにしてくれない.「触媒量」も同様である.

    このため多重比較の事後検定(下位検定)を行う.成型温度と強度のグラフと触媒量と強度のグラフを示す.



    1. テューキー(Tukey HSD)の方法

      Rの「コンソール」画面に,

      require(graphics) # グラフパッケージの読み込み

      (1) 成型温度と強度

      TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "成型温度", ordered = TRUE) # テューキー(Tukey HSD)の方法

      plot(TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "成型温度")) # 成型温度の多重比較のグラフ作成

      と記述し,テューキー(Tukey HSD)の方法で多重比較を行う.

      > require(graphics)
      >
      > TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "成型温度", ordered = TRUE)
        Tukey multiple comparisons of means
          95% family-wise confidence level
          factor levels have been ordered
      
      Fit: aov(formula = 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data = x)
      
      $成型温度
                           diff         lwr      upr     p adj
      100℃ -110℃  0.4166667 -0.36570747 1.199041 0.4241896
      090℃ -110℃  0.9166667  0.13429253 1.699041 0.0205551
      080℃ -110℃  1.1666667  0.38429253 1.949041 0.0039612
      090℃ -100℃  0.5000000 -0.28237414 1.282374 0.2794874
      080℃ -100℃  0.7500000 -0.03237414 1.532374 0.0617563
      080℃ -090℃  0.2500000 -0.53237414 1.032374 0.7799060
      
      > plot(TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "成型温度"))
      


      分析結果

      成型温度因子についての多重比較の結果をグラフで示す.このグラフの中で0を含まない水準間の差が有意であると読める.

      ・成型温度の水準間では[090℃-110℃ p=0.0205551] [080℃-110℃ p=0.0039612]に差がある. 90℃,80℃>110℃


      (2) 触媒量と強度

      TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "触媒量", ordered = TRUE) # テューキー(Tukey HSD)の方法

      plot(TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "触媒量")) # 触媒量の多重比較のグラフ作成

      と記述し,テューキー(Tukey HSD)の方法で多重比較を行う.

      > TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "触媒量", ordered = TRUE)
        Tukey multiple comparisons of means
          95% family-wise confidence level
          factor levels have been ordered
      
      Fit: aov(formula = 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data = x)
      
      $触媒量
                    diff        lwr       upr     p adj
      1.5%-1.0% 0.9375  0.3286462 1.5463538 0.0038320
      0.5%-1.0% 1.0625  0.4536462 1.6713538 0.0014866
      0.5%-1.5% 0.1250 -0.4838538 0.7338538 0.8495532
      
      > plot(TukeyHSD(aov ( 強度 ~ 成型温度 * 触媒量, data=x ), "触媒量"))
      

      分析結果

      触媒量因子についての多重比較の結果をグラフで示す.このグラフの中で0を含まない水準間の差が有意であると読める.

      ・触媒量の水準間では[1.5%-1.0% p=0.0038320] [0.5%-1.0% p=0.0014866]に差がある.

      実験の範囲でプラスチックの強度を出すためには,成型温度が80℃あるいは90℃で触媒量が0.5%あるいは1.5%の時最大になる.


      (3) まとめ

      ・成型温度の水準間では 90℃,80℃>110℃に差がある.

      ・触媒量の水準間では0.5%,1.5%>1.0%に差がある.

      実験の範囲でプラスチックの強度を出すためには,成型温度が80℃あるいは90℃で触媒量が0.5%あるいは1.5%の時最大になる.


    2. ボンフェローニ(Bonferroni)法

      (1) 成型温度と強度

      Rの「コンソール」画面に,

      pairwise.t.test(x$強度 , x$成型温度, p.adjust.method="bonferroni" )

      と記述し,Bonferroni法で多重比較を行う.

      > pairwise.t.test(x$強度 , x$成型温度, p.adjust.method="bonferroni" )
      
              Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
      
      data:  x$強度 and x$成型温度 
      
              080°C 090°C 100°C
      090°C 1.00    -       -      
      100°C 0.54    1.00    -      
      110°C 0.07    0.25    1.00   
      
      P value adjustment method: bonferroni 
      

      分析結果

      多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.

      水準A1〜A4間で有意水準5%以下を探すと,ない.


      (2) 触媒量と強度

      Rの「コンソール」画面に,

      pairwise.t.test(x$強度 , x$触媒量, p.adjust.method="bonferroni" )

      と記述し,Bonferroni法で多重比較を行う.

      >  pairwise.t.test(x$強度 , x$触媒量, p.adjust.method="bonferroni" )
      
              Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
      
      data:  x$強度 and x$触媒量 
      
            0.5% 1.0%
      1.0% 0.017 -    
      1.5% 1.000 0.039
      
      P value adjustment method: bonferroni 

      分析結果

      多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.

      水準B1〜B3間で有意水準5%以下を探すと,

      [1.0% -0.5% p=0.017] [1.5% -1.0% p=0.039]に有意差がある.

      この結果,触媒量0.5%あるいは1.5%で強度は最大になり,触媒量1.0%で強度は最小になる.


    3. Holm法

      (1) 成型温度と強度

      Rの「コンソール」画面に,

      pairwise.t.test(x$強度 , x$成型温度, p.adjust.method="holm" )

      と記述し,Holm法で多重比較を行う.

      >  pairwise.t.test(x$強度 , x$成型温度, p.adjust.method="holm" )
      
              Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
      
      data:  x$強度 and x$成型温度 
      
              080°C 090°C 100°C
      090°C 0.74    -       -      
      100°C 0.36    0.74    -      
      110°C 0.07    0.21    0.74   
      
      P value adjustment method: holm 

      分析結果

      多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.

      水準A1〜A4間で有意水準5%以下を探すと,ない.


      (2) 触媒量と強度

       Rの「コンソール」画面に,

      pairwise.t.test(x$強度 , x$触媒量, p.adjust.method="holm" )

      と記述し,Holm法で多重比較を行う.

      >  pairwise.t.test(x$強度 , x$触媒量, p.adjust.method="holm" )
      
              Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
      
      data:  x$強度 and x$触媒量 
      
            0.5% 1.0%
      1.0% 0.017 -    
      1.5% 0.722 0.026
      
      P value adjustment method: holm 
      

      分析結果

      多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.

      水準B1〜B3間で有意水準5%以下を探すと,

      [1.0% -0.5% p=0.011] [1.5% -1.0% p=0.011]に有意差がある.

      この結果,,触媒量0.5%あるいは1.5%で強度は最大になり,触媒量1.0%で強度は最小になる.

くり返しのある二元配置分散分析 (対応なし・標本数は同じ)     [ 目次に戻る ]