Last updated: October 2009. Kajiyama                    [ 目次に戻る ]

三元配置の実験計画の実験データを分散分析


  1. 三元配置の実験計画

    作業を改善するために,3因子(要因),触媒の種類2種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類の組み合わせで実験し生産量を検討する.この計画を表1に示す.

    表1の実験条件の組み合わせに対して,

    (1)繰り返しがなく一回だけ実験する場合と

    (2)同じ回数だけ繰り返す場合がある.

    さらに,(3)実験には失敗が憑き物であり,測定値の欠損により,標本数が異なる場合が出てくる.


    表1 触媒の種類2種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kgを検討する実験計画

    原料3種類,反応温度4種類の因子(要因)間の実験の組み合わせ,2x3x3=18のケースが考えられる.

    この実験番号の組み合わせで個々の実験をランダムな順次で行いほかの因子の影響が入り込まないように注意する.


    因子A
    触媒の種類
    水準A1 水準A2
    因子B
    触媒使用量
    水準B1(1g) 水準B2(2g) 水準B3(3g) 水準B1(1g) 水準B2(2g) 水準B3(3g)
    因子C
    反応温度
    水準C1(100℃) 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06
    水準C2(120℃) 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12
    水準C3(140℃) 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18



    表1-2 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類,での3因子の組み合わせ

    表1を実験の組み合わせ条件で整理したものである.

    因子 A 水準 A1 水準 A2
    因子 B 水準 B1 水準 B2 水準 B3 水準 B1 水準 B2 水準 B3
    因子 C 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3
    実験の条件 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18




    1. 「対応なし」「繰り返しなしの標本数は1」の場合の実験計画

      表1の18の組み合わせの実験条件に対して,実験を繰り返さず一回だけ実験を行う.

      このため,因子(要因)の組み合わせごとの標本数(サンプル数)は1個となる.測定回数は2x3x3x1=18回である.


      ・繰り返しのない実験を行えるのは,因子AXBXCの交互作用が存在しないとわかっている場合だけに行う実験計画である.

      ・「繰り返しのない,標本数1」の三元配置のデータを分散分析することは,総変動から,因子A,因子B,因子Cによる変動と

       交互作用AXB,交互作用AXC,交互作用BXCによる変動,誤差変動を分離して,測定値への影響を検討することである.

      ・ただし3因子のAXBXC交互作用と誤差が区別できない.3因子交互作用は小さく無視できる場合が多い.この理由でこの方法が選択される.



      表2  「対応なし」 「繰り返しなしの標本数は1」の場合の実験計画

      因子 A 水準 A1 水準 A2
      因子 B 水準 B1 水準 B2 水準 B3 水準 B1 水準 B2 水準 B3
      因子 C 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3
      実験の条件 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18
      測定値
      サンプル1
      1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回



    2. 「対応なし」 「繰り返しありの標本数は同じ」場合の実験計画

      表1の18の実験条件に対して,実験を数回繰り返す.

      因子の組み合わせごとの標本数(サンプル数)は同じ回数にする.測定を同じ回数くり返す.測定回数は2X3X3X5=90回である.

      表3  「対応なし」 「繰り返しありの標本数は同じ」場合の実験計画

      ・「繰り返しのある」三元配置のデータを分散分析することは,

       総変動から,因子A,因子B,因子Cによる変動と交互作用AXB,交互作用AXC,交互作用BXC,

       さらに交互作用AXBXCによる変動,誤差変動を分離して,測定値への影響を検討することである.



      因子 A 水準 A1 水準 A2
      因子 B 水準 B1 水準 B2 水準 B3 水準 B1 水準 B2 水準 B3
      因子 C 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3
      実験の条件 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18
      測定値
      サンプル1
      1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回
      サンプル2 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回
      サンプル3 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回
      サンプル4 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回
      サンプル5 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回



    3. 「対応なし」 「繰り返しありの標本数は異なる」場合の実験計画

      ・表3の測定をくり返すが,欠損値が出る場合がある.この結果,因子の組み合わせごとの標本数(サンプル数)が異なる.測定回数は2x3x3x5=90回である.


      表4 「対応なし」 「繰り返しありの標本数は異なる」場合の実験計画

      因子 A 水準 A1 水準 A2
      因子 B 水準 B1 水準 B2 水準 B3 水準 B1 水準 B2 水準 B3
      因子 C 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3
      実験の条件 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18
      測定値
      サンプル1
      1回 1回 1回   1回 1回 1回 1回   1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回
      サンプル2 2回 2回   2回 2回 2回 2回 2回   2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回
      サンプル3 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回   3回 3回 3回 3回 3回   3回 3回
      サンプル4   4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回   4回 4回     4回 4回
      サンプル5 5回 5回 5回   5回   5回 5回 5回 5回   5回 5回 5回   5回 5回 5回



    4. 「対応あり」 「繰り返しありの標本数は異じ」場合の実験計画

      ・因子の組み合わせと実験の繰り返しの回数は表3と同じであるが,実験者の条件が異なる.測定回数は2x3x3x5=90回である.

      ・表3の「対応なし」の実験計画は,測定者の個人差が入り込まないように,全ての測定者を異なったものにする.

      ・表5の「対応あり」は,これを表の行ごとに同じ測定者で行う.あるいは行ごとに異なった測定会社で行う場合である.

       このため,「対応あり」は,表の列のデータの順序を変えることはできない.


      表5 「対応あり」「繰り返しありの標本数は異じ」場合の実験計画

      因子 A 水準 A1 水準 A2
      因子 B 水準 B1 水準 B2 水準 B3 水準 B1 水準 B2 水準 B3
      因子 C 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3 水準 C1 水準 C2 水準 C3
      実験の条件 実験01 実験02 実験03 実験04 実験05 実験06 実験07 実験08 実験09 実験10 実験11 実験12 実験13 実験14 実験15 実験16 実験17 実験18
      測定値
      山田の測定値
      1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回 1回
      藤川の測定値 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回 2回
      本田の測定値 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回 3回
      国実の測定値 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回 4回
      安河内の測定値 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回 5回




  2. 三元配置の実験で得られたデータは,実験計画の内容により3因子の異なったRによる分散分析を行う.

三元配置の実験計画の実験データを分散分析                          [ 目次に戻る ]