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触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量分析: 三元配置の分散分析と多重比較

(対応なしXなしXなし・標本数は1) (多重比較・交互作用あり)


  1. 「対応なしXなしXなし・標本数は1」の場合の課題

    「繰り返しのない,標本数1」の三元配置のデータを分散分析することは,

    総変動から,因子A,因子B,因子C,2因子間の交互作用AXB,AXC,BXCによる変動,誤差変動を分離して,測定値への影響を検討することである.

    繰り返しの実験を行っていないので,3因子(要因)間の交互作用AXBXCは検討できない.



    作業を改善するために3因子(要因),3種類の触媒と3種類の触媒使用量と3種類の反応温度の3X3X3の組み合わせで実験し収量(kg)を検討した.

    この結果,表1の収量のデータを得た.

    3種類の触媒間で収量に差があるか,3種類の触媒使用量間で収量に差があるか,また,3種類の反応温度間で収量に差があるか,

    触媒と触媒使用量の交互作用があるか,触媒と反応温度の交互作用があるか,触媒使用量と反応温度の交互作用があるか,有意水準5%で検討する.



    表1 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kg

    工業関係の分散分析法の解説は,「分散分析法入門,石川馨,米山高範,日科技連出版社,1967.」が詳しい.表1のデータはp114.


    因子 A
    (触媒)
    水準A1 水準A2 水準A3
    因子 B
    (触媒使用量)
    水準B1
    (1g)
    水準B2
    (2g)
    水準B3
    (3g)
    水準B1
    (1g)
    水準B2
    (2g)
    水準B3
    (3g)
    水準B1
    (1g)
    水準B2
    (2g)
    水準B3
    (3g)


    C




    水準C1
    (100゜C)
    15.35 14.90 15.00 15.10 14.45 14.40 15.25 14.70 14.75
    水準C2
    (120゜C)
    15.55 15.00 14.75 15.40 14.90 14.40 15.20 14.75 14.55
    水準C3
    (140゜C)
    15.60 15.20 15.00 15.35 15.40 14.10 15.30 14.75 14.80

    同一条件の実験を繰り返す回数は1回である.


    表2 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kg

    触媒 A1 A2 A3
    使用量 1g 2g 3g 1g 2g 3g 1g 2g 3g
    反応
    温度
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    100
    ゜C
    120
    ゜C
    140
    ゜C
    収量kg
    サンプル
    1
    15.35 15.55 15.60 14.90 15.00 15.20 15.00 14.75 15.00 15.10 15.40 15.30 14.45 14.90 14.60 14.40 14.40 14.10 15.25 15.20 15.30 14.70 14.75 14.75 14.75 14.55 14.85

    同一条件の実験を繰り返す回数は1回である.(実験のくり返しはない.)



    表3 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kg
    「スタック形式」


    因子A 因子B 因子C 測定値
    触媒 触媒使用量 反応温度 収量
    A1 1g 100゜C 15.35
    A1 1g 120゜C 15.55
    A1 1g 140゜C 15.60
    A1 2g 100゜C 14.90
    A1 2g 120゜C 15.00
    A1 2g 140゜C 15.20
    A1 3g 100゜C 15.00
    A1 3g 120゜C 14.75
    A1 3g 140゜C 15.00
    A2 1g 100゜C 15.10
    A2 1g 120゜C 15.40
    A2 1g 140゜C 15.35
    A2 2g 100゜C 14.45
    A2 2g 120゜C 14.90
    A2 2g 140゜C 14.60
    A2 3g 100゜C 14.40
    A2 3g 120゜C 14.40
    A2 3g 140゜C 14.10
    A3 1g 100゜C 15.25
    A3 1g 120゜C 15.20
    A3 1g 140゜C 15.30
    A3 2g 100゜C 14.70
    A3 2g 120゜C 14.75
    A3 2g 140゜C 14.75
    A3 3g 100゜C 14.75
    A3 3g 120゜C 14.55
    A3 3g 140゜C 14.85

    変数の「触媒の種類,触媒使用量,反応温度」のデータ形式はfactorである.
       表4 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kg
    「スタック形式」


    触媒 触媒使用量 反応温度 収量
    A1 1g 100゜C 15.35
    A1 1g 120゜C 15.55
    A1 1g 140゜C 15.60
    A1 2g 100゜C 14.90
    A1 2g 120゜C 15.00
    A1 2g 140゜C 15.20
    A1 3g 100゜C 15.00
    A1 3g 120゜C 14.75
    A1 3g 140゜C 15.00
    A2 1g 100゜C 15.10
    A2 1g 120゜C 15.40
    A2 1g 140゜C 15.35
    A2 2g 100゜C 14.45
    A2 2g 120゜C 14.90
    A2 2g 140゜C 14.60
    A2 3g 100゜C 14.40
    A2 3g 120゜C 14.40
    A2 3g 140゜C 14.10
    A3 1g 100゜C 15.25
    A3 1g 120゜C 15.20
    A3 1g 140゜C 15.30
    A3 2g 100゜C 14.70
    A3 2g 120゜C 14.75
    A3 2g 140゜C 14.75
    A3 3g 100゜C 14.75
    A3 3g 120゜C 14.55
    A3 3g 140゜C 14.85

    変数の「触媒,触媒使用量,反応温度」のデータ形式はfactorである.




  2. Rに「スタック形式」のデータを読み込み,データの確認を行う


    (1) 「スタック形式」での操作の手順

    > x <- read.table ("clipboard", header=TRUE )
    > x 
       触媒 触媒使用量 反応温度  収量
    1    A1         1g   100゜C 15.35
    2    A1         1g   120゜C 15.55
    3    A1         1g   140゜C 15.60
        ・・・・・・・・・・・・
    25   A3         3g   100゜C 14.75
    26   A3         3g   120゜C 14.55
    27   A3         3g   140゜C 14.85
    
    > str (x) 
    'data.frame':   27 obs. of  4 variables:
     $ 触媒      : Factor w/ 3 levels "A1","A2","A3": 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 ...
     $ 触媒使用量: Factor w/ 3 levels "1g","2g","3g": 1 1 1 2 2 2 3 3 3 1 ...
     $ 反応温度  : Factor w/ 3 levels "100゜C","120゜C",..: 1 2 3 1 2 3 1 2 3 1 ...
     $ 収量      : num  15.3 15.6 15.6 14.9 15 ...
    


    (2) データフレームの読み込み

    ここでは,表シートあるいはエクセルの表計算シートからクリップボード経由で読み込む操作を行う.

    表4 原料4種類,反応温度5種類での収率%「スタック形式」の緑の部分をマウスで選択し,これをコピーする.

    次に,Rの「コンソール」画面に,

    x <- read.table ("clipboard", header=TRUE

    と記述し,コピーした[clipboard]データファイルを,Rの内部のデータフレーム,ファイル名x に直接読み込む.

    header=TRUE は第1行が列の変数名になっていることを指示している.

    ) #    データをコピーした後で,カッコを入力する.ENTERーキーを押す.


    (3) 読み込んだデータフレームの確認

    x      と記述し,Rの内部に作成したデータフレーム x を,表示し確認する.


    (4) データフレームの構造確認

    str (x)   と記述し,Rの内部のデータフレーム x の3変数の内容を表示確認する.

    Rが理解した,サンプル・分析値・水準の3変数名のリストと変数ごとのカテゴリの数とカテゴリ名が示される.

    ・分析で使用する変数名とカテゴリ名はRが理解した名前を使用する.


    注意: 因子の反応温度と触媒使用量のデータ形式が数値で [Factor] 形式でないときは,

    x$反応温度 <- factor( x$反応温度 )

    x$触媒使用量 <- factor( x$触媒使用量 ) と記述し,データフレームの水準の変数を[Facter]形式に変更する.



  3. 1因子ごとの基礎統計


    a. 因子ABC別の基礎統計量

    Rの「コンソール」画面に,

    by ( x$収量, x$触媒, summary)

    by ( x$収量, x$反応温度, summary)

    by ( x$収量, x$触媒使用量, summary) #   と記述し,「スタック形式」のデータで,群別の基礎統計利用を計算する.


    b. 因子ABC別の平均値の推移図    # plotMeans関数を使用するにはパッケージ 「Rcmdr」を読み込んでおくこと

    3因子のグラフを同時に見ることは困難なので,1因子ごとに「平均値の推移図」を作成する.

    plotMeans(x$収量, x$触媒, error.bars="se")

    plotMeans(x$収量, x$触媒使用量, error.bars="se")

    plotMeans(x$収量, x$反応温度, error.bars="se")
    #  と記述し,因子と収量の関係を平均値の推移図に表示する.


    c. グラフの観察

    (1) 因子間の交互作用がなければ,

    (2) 触媒使用量そして触媒の種類が収量に影響を与えていることが観察される.

    (3) 反応温度は収量に影響を与えていないようである.



  4. 2因子間の基礎統計 2因子間AXB,AXC,BXCの交互作用


    a. 2因子間AXB,AXC,BXCの平均値の推移図の作成    # plotMeans関数を使用するにはパッケージ 「Rcmdr」を読み込んでおくこと

    2因子の組み合わせごとに,測定値との関係を平均値の推移図に表示する.

    plotMeans( x$収量, x$反応温度,x$触媒, error.bars="se") # 触媒X反応温度のグラフ

    plotMeans( x$収量, x$触媒使用量,x$触媒, error.bars="se") # 触媒使用量X触媒のグラフ

    plotMeans( x$収量, x$反応温度, x$触媒使用量, error.bars="se") # 反応温度X触媒使用量のグラフ

    b. グラフの観察

    (1) 触媒の種類x反応温度では触媒A2で120℃の組み合わせで交互作用が生じていると推測される.

    (2) 触媒の種類x触媒使用量では触媒A3で3gの組み合わせで交互作用が生じていると推測される.

    (3) 触媒使用量x反応温度では3gで100℃の組み合わせで交互作用が生じていると推測される.



  5. 今回はこの検討は不要 練習のための3因子間の基礎統計 3因子間AXBXCの交互作用


    a. 3因子間AXBXCの平均値の推移図の作成

    三元配置では3因子のグラフを同時に見ることは困難なので,触媒の水準ごとに2因子(触媒使用量・反応温度)の「平均値の推移図」を作成する.

    この前処理として,オリジナルのデータフレームxよりA1,A2,A3の触媒の水準ごとにデータフレームxA1,xA2,xA3を新たに作成する.

    # 新しいデータ名 <- x[ 抽出したいサンプルの番号始まり : 抽出したいサンプルの番号終わり, ]

    xA1 <- x[1:9, ]

    xA2 <- x[10:18, ]

    xA3 <- x[19:27, ]

    と記述する.この新たなデータフレーで平均値の推移図を作成する.

    plotMeans( xA1$収量, xA1$反応温度, xA1$触媒使用量, main="触媒A1", error.bars="se" )

    plotMeans( xA2$収量, xA2$反応温度, xA2$触媒使用量, main="触媒A2", error.bars="se" )

    plotMeans( xA3$収量, xA3$反応温度, xA3$触媒使用量, main="触媒A3", error.bars="se" )

    plotMeans( xA1$収量, xA1$触媒使用量, xA1$反応温度, main="触媒A1", error.bars="se" )# 軸を変える
    plotMeans( xA2$収量, xA2$触媒使用量, xA2$反応温度, main="触媒A2", error.bars="se" )# 軸を変える
    plotMeans( xA3$収量, xA3$触媒使用量, xA3$反応温度, main="触媒A3", error.bars="se" )# 軸を変える


    
    
    > xA1 <- x[1:9, ]
    > xA1
      触媒 触媒使用量 反応温度  収量
    1   A1         1g   100゜C 15.35
    2   A1         1g   120゜C 15.55
    3   A1         1g   140゜C 15.60
    4   A1         2g   100゜C 14.90
    5   A1         2g   120゜C 15.00
    6   A1         2g   140゜C 15.20
    7   A1         3g   100゜C 15.00
    8   A1         3g   120゜C 14.75
    9   A1         3g   140゜C 15.00
    
    > xA2 <- x[10:18, ]
    > xA2
       触媒 触媒使用量 反応温度  収量
    10   A2         1g   100゜C 15.10
    11   A2         1g   120゜C 15.40
    12   A2         1g   140゜C 15.35
    13   A2         2g   100゜C 14.45
    14   A2         2g   120゜C 14.90
    15   A2         2g   140゜C 14.60
    16   A2         3g   100゜C 14.40
    17   A2         3g   120゜C 14.40
    18   A2         3g   140゜C 14.10
    
    > xA3<- x[19:27, ]
    > xA3
       触媒 触媒使用量 反応温度  収量
    19   A3         1g   100゜C 15.25
    20   A3         1g   120゜C 15.20
    21   A3         1g   140゜C 15.30
    22   A3         2g   100゜C 14.70
    23   A3         2g   120゜C 14.75
    24   A3         2g   140゜C 14.75
    25   A3         3g   100゜C 14.75
    26   A3         3g   120゜C 14.55
    27   A3         3g   140゜C 14.85
    
    > plotMeans( xA1$収量, xA1$反応温度, xA1$触媒使用量, main="触媒A1", error.bars="se" ) > plotMeans( xA2$収量, xA2$反応温度, xA2$触媒使用量, main="触媒A2", error.bars="se" ) > plotMeans( xA3$収量, xA3$反応温度, xA3$触媒使用量, main="触媒A3", error.bars="se" ) > plotMeans( xA1$収量, xA1$触媒使用量, xA1$反応温度, main="触媒A1", error.bars="se" ) > plotMeans( xA2$収量, xA2$触媒使用量, xA2$反応温度, main="触媒A2", error.bars="se" ) > plotMeans( xA3$収量, xA3$触媒使用量, xA3$反応温度, main="触媒A3", error.bars="se" )




    b. グラフの観察

    (1) 触媒は種類に関わらず,1gの時最大の収量であると推測できる.



  6.  バートレット(Bartlett)の検定--分散の等質性(等分散性)の検定


    分散分析は,分散が等しいという仮定の上で構築されているので標本の測定値にもとづいて分散が一様であるか検討する.

    ただし,分散分析のF検定はその前提条件が崩れても,検定結果は信頼できるといわれている.

    因子の各水準の分散が等しいか,あるいは等しくないかを検定する.各水準のデータの分散は等質であるとの帰無仮説を立てる.


    Rの「コンソール」画面に,

    bartlett.test ( x$収量 ~ x$触媒 )

    bartlett.test ( x$収量 ~ x$触媒使用量 )

    bartlett.test ( x$収量 ~ x$反応温度 )

    と記述し,「スタック形式」のデータで,分散の等質性の検定を行う.

    バートレットの検定は水準ごとの標本の数が同じでない場合も使用できる.

    p値が0.05以下のときに水準の分散は等しくないと結論する.


    >  bartlett.test ( x$収量 ~ x$触媒 )
    
            Bartlett test of homogeneity of variances
    
    data:  x$収量 by x$触媒 
    Bartlett's K-squared = 2.5671, df = 2, p-value = 0.2771
    
    > bartlett.test ( x$収量 ~ x$触媒使用量 )
    
            Bartlett test of homogeneity of variances
    
    data:  x$収量 by x$触媒使用量 
    Bartlett's K-squared = 3.0744, df = 2, p-value = 0.2150
    
    > bartlett.test ( x$収量 ~ x$反応温度 )
    
            Bartlett test of homogeneity of variances
    
    data:  x$収量 by x$反応温度 
    Bartlett's K-squared = 0.7539, df = 2, p-value = 0.686
    

    結果

    いずれも,p値>0.05であるので,帰無仮説を採択し,3つの因子の各水準の分散は等しいと結論する.分散分析に進む.



  7. aov 関数による三因子とその交互作用の三元配置分散分析  標本数1なので3因子AXBXCの交互作用は検討できない.


    3種類の触媒間で収量に差があるか,3種類の触媒使用量間で収量に差があるか,また,3種類の反応温度間で収量に差があるか,

    触媒と触媒使用量の交互作用があるか,触媒と反応温度の交互作用があるか,触媒使用量と反応温度の交互作用があるか,有意水準5%で検討する.


    帰無仮説は「各水準の母集団の平均値は等しい」.

    対立仮説は,「全ての水準の組み合わせに平均値の差がある」のでなく,「各水準の少なくとも一組に平均値の差がある」.



    Rの「コンソール」画面に,

    summary(aov (収量 ~ 触媒 + 触媒使用量 + 反応温度 + (触媒*触媒使用量) + (触媒*反応温度)+(触媒使用量 * 反応温度), data=x ) )

    と記述し,「スタック形式」のデータで,三元配置の分散分析を行う.

    summary(aov (x$収量 ~ x$触媒 + x$触媒使用量 + x$反応温度 + (x$触媒*x$触媒使用量) + (x$触媒*x$反応温度)+(x$触媒使用量 * x$反応温度) ) )

    の記述も同じ結果になる.

    
    > summary(aov (収量 ~ 触媒+触媒使用量+反応温度+(触媒*触媒使用量)+(触媒*反応温度)+(触媒使用量*反応温度), x )) 
     
                       Df   Sum Sq  Mean Sq  F value    Pr(>F)    
    触媒                 2  0.75352 0.37676  39.2193 7.337e-05 ***
    触媒使用量           2  2.41907 1.20954 125.9084 8.989e-07 ***
    反応温度             2  0.04241 0.02120   2.2072   0.17244    
    触媒:触媒使用量      4  0.19481 0.04870   5.0699   0.02477 *  
    触媒:反応温度        4  0.15648 0.03912   4.0723   0.04334 *  
    触媒使用量:反応温度  4  0.11759 0.02940   3.0602   0.08343 .  
    Residuals            8  0.07685 0.00961                       
    ---
    Signif. codes:  0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1 
    
    
    三元配置で標本数1の分散分析表が表示される.これを整形すると,以下のようになる.
    
    Residualsには,触媒x触媒使用量x反応温度の変動も含まれ,誤差と区別できないので誤差とする.
    -------------------------------------------------------------------------          (変動) (不偏分散) (分散比) 変動因子 自由度 平方和 平均平方和 F値 P値 ------------------------------------------------------------------------- 触媒の種類 2 0.75352 0.37676 39.2193 0.000 *** 触媒使用量 2 2.41907 1.20954 125.9084 0.000 *** 反応温度 2 0.04241 0.02120 2.2072 0.172 触媒x触媒使用量 4 0.19481 0.04870 5.0699 0.025 * 触媒x反応温度 4 0.15648 0.03912 4.0723 0.043 * 触媒使用量x反応温度 4 0.11759 0.02940 3.0602 0.083 . 誤差 8 0.07685 0.00961 ------------------------------------------------------------------------- *** p<.001 * p<.05
    分析結果

    有意水準5%で検定を行った.

    (1) 触媒の種類,触媒使用量はP値<.05であるから,帰無仮説は棄却する.

    (2) 反応温度はP値>.05であるから帰無仮説を採択する.

    (3) 交互作用の触媒の種類X触媒使用量,触媒の種類X反応温度ではP値<.05であるから,帰無仮説は棄却し交互作用が考えられる.

    (4) 交互作用の触媒使用量x反応温度ではP値>.05であるから,帰無仮説を採択する.交互作用があるとはいえない.

    まとめ

    触媒の種類と触媒使用量の2因子は収量に影響を与えている.触媒の種類X触媒使用量の交互作用,触媒の種類X反応温度の交互作用も収量に影響を与えている.



  8. 交互作用のある場合の多重比較


    分散分析では,触媒や触媒使用量のどの水準とどの水準に差があるかは,明らかにしてくれない.

    多重比較の事後検定(下位検定)を行う.少し複雑である.交互作用があれば,因子A・因子B・因子C の多重比較は不要になる.


    3因子のどのような組み合わせが収量を最大にするかを明らかにするには,

    (1) 触媒の種類X触媒使用量で最大の母平均を産出する組み合わせを明らかにする.

    (2) 触媒の種類X反応温度で最大の母平均を産出する組み合わせを明らかにする.

    (3) (1)と(2)の結果から最適の組み合わせを明らかにする.


    1. 交互作用検討のためのデータフレームの作成


      (1) 触媒の種類X触媒使用量で最大の母平均を産出する組み合わせを明らかにするために,表1から表5-1を作成する.

       さらに,表5-1の全因子と水準の組み合わせのAB因子と9水準の表5-2を作成する.

       これをもとに「スタック形式」のデータファイル表7を作成する.これを一元配置の多重比較で検討する.

      (2) 触媒の種類X反応温度で最大の母平均を産出する組み合わせを明らかにするために,表1から表6-1を作成する.

       さらに,表6-1の全因子と水準の組み合わせのAC因子と9水準の表6-2を作成する.

       これをもとに「スタック形式」のデータファイル表7を作成する.これを一元配置の多重比較で検討する.

      表1 触媒3種類,触媒使用量3種類,反応温度3種類での収量kg「アンスタック形式」

      因子 A
      (触媒)
      水準A1 水準A2 水準A3
      因子 B
      (触媒使用量)
      水準B1
      (1g)
      水準B2
      (2g)
      水準B3
      (3g)
      水準B1
      (1g)
      水準B2
      (2g)
      水準B3
      (3g)
      水準B1
      (1g)
      水準B2
      (2g)
      水準B3
      (3g)


      C




      水準C1
      (100゜C)
      15.35 14.90 15.00 15.10 14.45 14.40 15.25 14.70 14.75
      水準C2
      (120゜C)
      15.55 15.00 14.75 15.40 14.90 14.40 15.20 14.75 14.55
      水準C3
      (140゜C)
      15.60 15.20 15.00 15.35 15.40 14.10 15.30 14.75 14.80

      表5-1 AxB 触媒の種類3水準,触媒使用量3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 A
      (触媒)
      水準A1 水準A2 水準A3
      因子 B
      触媒
      使用量
      水準
      B1
      (1g)
      水準
      B2
      (2g)
      水準
      B3
      (3g)
      水準
      B1
      (1g)
      水準
      B2
      (2g)
      水準
      B3
      (3g)
      水準
      B1
      (1g)
      水準
      B2
      (2g)
      水準
      B3
      (3g)
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  

      表5-2 AxB 触媒の種類3水準,触媒使用量3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 AxB
      触媒
      x触媒使用量
      水準
      A1B1
      (1g)
      水準
      A1B2
      (2g)
      水準
      A1B3
      (3g)
      水準
      A2B1
      (1g)
      水準
      A2B2
      (2g)
      水準
      A2B3
      (3g)
      水準
      A3B1
      (1g)
      水準
      A3B2
      (2g)
      水準
      A3B3
      (3g)
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  
      表6-1 AxC 触媒の種類3水準,反応温度3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 A
      (触媒)
      水準A1 水準A2 水準A3
      因子 C
      反応
      温度
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  

      表6-2 AxC 触媒の種類3水準,反応温度3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 AxC
      触媒
      x反応温度
      水準
      A1C1
      100
      水準
      A1C2
      120
      水準
      A1C3
      140
      水準
      A2C1
      100
      水準
      A2C2
      120
      水準
      A2C3
      140
      水準
      A3C1
      100
      水準
      A3C2
      120
      水準
      A3C3
      140
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  
      表7-1 BxC 触媒使用量3水準,反応温度3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 B
      触媒
      使用量
      水準B1 (1g) 水準B2 (2g) 水準B3 (3g)
      因子 C
      反応
      温度
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      水準
      C1
      100
      水準
      C2
      120
      水準
      C3
      140
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  

      表7-2 BxC 触媒使用量3水準,反応温度3水準での収量kg
      「アンスタック形式」


      因子 BxC
      触媒使用量
      x反応温度
      水準
      B1C1
      100
      水準
      B1C2
      120
      水準
      B1C3
      140
      水準
      B2C1
      100
      水準
      B2C2
      120
      水準
      B2C3
      140
      水準
      B3C1
      100
      水準
      B3C2
      120
      水準
      B3C3
      140
      サンプル1                  
      サンプル2                  
      サンプル3                  

      表4 触媒,触媒使用量,反応温度での収量

      「スタック形式」

         触媒 触媒使用量 反応温度  収量
      1    A1         1g   100゜C 15.35
      2    A1         1g   120゜C 15.55
      3    A1         1g   140゜C 15.60
      4    A1         2g   100゜C 14.90
      5    A1         2g   120゜C 15.00
      6    A1         2g   140゜C 15.20
      7    A1         3g   100゜C 15.00
      8    A1         3g   120゜C 14.75
      9    A1         3g   140゜C 15.00
      10   A2         1g   100゜C 15.10
      11   A2         1g   120゜C 15.40
      12   A2         1g   140゜C 15.35
      13   A2         2g   100゜C 14.45
      14   A2         2g   120゜C 14.90
      15   A2         2g   140゜C 14.60
      16   A2         3g   100゜C 14.40
      17   A2         3g   120゜C 14.40
      18   A2         3g   140゜C 14.10
      19   A3         1g   100゜C 15.25
      20   A3         1g   120゜C 15.20
      21   A3         1g   140゜C 15.30
      22   A3         2g   100゜C 14.70
      23   A3         2g   120゜C 14.75
      24   A3         2g   140゜C 14.75
      25   A3         3g   100゜C 14.75
      26   A3         3g   120゜C 14.55
      27   A3         3g   140゜C 14.85
      



      表8 触媒x触媒使用量,触媒x反応温度での収量

      「スタック形式」

         触媒 触媒使用量 反応温度  収量   AB       AC       BC
      1    A1         1g   100゜C 15.35 A11g A1100゜C A1100゜C
      2    A1         1g   120゜C 15.55 A11g A1120゜C A1120゜C
      3    A1         1g   140゜C 15.60 A11g A1140゜C A1140゜C
      4    A1         2g   100゜C 14.90 A12g A1100゜C A1100゜C
      5    A1         2g   120゜C 15.00 A12g A1120゜C A1120゜C
      6    A1         2g   140゜C 15.20 A12g A1140゜C A1140゜C
      7    A1         3g   100゜C 15.00 A13g A1100゜C A1100゜C
      8    A1         3g   120゜C 14.75 A13g A1120゜C A1120゜C
      9    A1         3g   140゜C 15.00 A13g A1140゜C A1140゜C
      10   A2         1g   100゜C 15.10 A21g A2100゜C A2100゜C
      11   A2         1g   120゜C 15.40 A21g A2120゜C A2120゜C
      12   A2         1g   140゜C 15.35 A21g A2140゜C A2140゜C
      13   A2         2g   100゜C 14.45 A22g A2100゜C A2100゜C
      14   A2         2g   120゜C 14.90 A22g A2120゜C A2120゜C
      15   A2         2g   140゜C 14.60 A22g A2140゜C A2140゜C
      16   A2         3g   100゜C 14.40 A23g A2100゜C A2100゜C
      17   A2         3g   120゜C 14.40 A23g A2120゜C A2120゜C
      18   A2         3g   140゜C 14.10 A23g A2140゜C A2140゜C
      19   A3         1g   100゜C 15.25 A31g A3100゜C A3100゜C
      20   A3         1g   120゜C 15.20 A31g A3120゜C A3120゜C
      21   A3         1g   140゜C 15.30 A31g A3140゜C A3140゜C
      22   A3         2g   100゜C 14.70 A32g A3100゜C A3100゜C
      23   A3         2g   120゜C 14.75 A32g A3120゜C A3120゜C
      24   A3         2g   140゜C 14.75 A32g A3140゜C A3140゜C
      25   A3         3g   100゜C 14.75 A33g A3100゜C A3100゜C
      26   A3         3g   120゜C 14.55 A33g A3120゜C A3120゜C
      27   A3         3g   140゜C 14.85 A33g A3140゜C A3140゜C
      
      (1) 「スタック形式」での操作の手順

       #  表5-2のデータフレーム作成手順
      > c1 <- paste( x$触媒, x$触媒使用量, step="" )
       # 表4の2つの文字列の変数:AXB 触媒と触媒使用量を変数c1として合成
      > c2 <- gsub( " ", "", c1 )
       # c1の文字列の変数から半角の空白をすべて除く
      > y1 <- transform( x, AB=c2 )
       # 合成した2つの文字列の変数を「AB」の名前をつけ列に加える.表8
      > y1
         触媒 触媒使用量 反応温度  収量   AB
      1    A1         1g   100゜C 15.35 A11g
      2    A1         1g   120゜C 15.55 A11g
      3    A1         1g   140゜C 15.60 A11g
         ・・・・・・・・・・・・・
      25   A3         3g   100゜C 14.75 A33g
      26   A3         3g   120゜C 14.55 A33g
      27   A3         3g   140゜C 14.85 A33g
       
       #  表6-2のデータフレーム作成手順
      > d1 <- paste( x$触媒, x$反応温度, step="" )
       # 表4の2つの文字列の変数:AXC 触媒と反応温度を変数d1として合成
      > d2 <- gsub( " ", "", d1 )
       # d1の文字列の変数から半角の空白をすべて除く
      > y2 <- transform( y1, AC=d2 )
       # 合成した2つの文字列の変数を「AC」の名前をつけ列に加える.表8
      > y2
         触媒 触媒使用量 反応温度  収量   AB       AC
      1    A1         1g   100゜C 15.35 A11g A1100゜C
      2    A1         1g   120゜C 15.55 A11g A1120゜C
      3    A1         1g   140゜C 15.60 A11g A1140゜C
               ・・・・・・・・・・・・・・・
      25   A3         3g   100゜C 14.75 A33g A3100゜C
      26   A3         3g   120゜C 14.55 A33g A3120゜C
      27   A3         3g   140゜C 14.85 A33g A3140゜C
      
       #  表7-2のデータフレーム作成手順
      > e1 <- paste( x$触媒使用量, x$反応温度, step="" )
       # 表4の2つの文字列の変数:BXC 触媒使用量と反応温度を変数e1として合成
      > e2 <- gsub( " ", "", e1 )
       # d1の文字列の変数から半角の空白をすべて除く
      > y <- transform( y2, BC=e2 )
       # 合成した2つの文字列の変数を「BC」の名前をつけ列に加える.表8
      > y
         触媒 触媒使用量 反応温度  収量   AB       AC
      1    A1         1g   100゜C 15.35 A11g A1100゜C
      2    A1         1g   120゜C 15.55 A11g A1120゜C
      3    A1         1g   140゜C 15.60 A11g A1140゜C
               ・・・・・・・・・・・・・・・
      25   A3         3g   100゜C 14.75 A33g A3100゜C
      26   A3         3g   120゜C 14.55 A33g A3120゜C
      27   A3         3g   140゜C 14.85 A33g A3140゜C
      
      > str(y) # 表8のデータ構造
      'data.frame':   27 obs. of  6 variables:
       $ 触媒      : Factor w/ 3 levels "A1","A2","A3": 1 1 1 1 1 1 1 1 1...
       $ 触媒使用量: Factor w/ 3 levels "1g","2g","3g": 1 1 1 2 2 2 3 3 3...
       $ 反応温度  : Factor w/ 3 levels "100゜C","120゜C",..: 1 2 3 1 2 3...
       $ 収量      : num  15.3 15.6 15.6 14.9 15 ...
       $ AB        : Factor w/ 9 levels "A11g","A12g",..: 1 1 1 2 2 2 3 3...
       $ AC        : Factor w/ 9 levels "A1100゜C","A1120゜C",..: 1 2 3 1...
       
      > #boxplot ( y$収量 ~ y$AB )
      > plotMeans( y$収量, y$AB, main="触媒x触媒使用量", error.bars="se") 
       # と記述し,AB因子の水準ごとの分布を観察できる箱ひげグラフを作成
      
      > #boxplot ( y$収量 ~ y$AC )
      > plotMeans( y$収量, y$AC, main="触媒x反応温度", error.bars="se") 
       # と記述し,AC因子の水準ごとの分布を観察できる箱ひげグラフを作成
      
      > #boxplot ( y$収量 ~ y$BC )
      > plotMeans( y$収量, y$BC, main="触媒使用量x反応温度", error.bars="se") 
       # と記述し,BC因子の水準ごとの分布を観察できる箱ひげグラフを作成
      


    2. 交互作用AxB,AxC,BxCの検討


      1. 因子AB,触媒x触媒使用量の組み合わせパタ−ンと収量kg


        (1) テューキー(Tukey HSD)の方法を使用した多重比較

        Rの「コンソール」画面に,

        TukeyHSD(aov ( 収量 ~ AB, data=y ), "AB", ordered = TRUE) #  と記述し,テューキー(Tukey HSD)の方法で多重比較を行う.

        # plot(TukeyHSD (aov ( 収量 ~ AB, data=y ), "AB")) # 因子ABの多重比較のグラフ作成 省略

        > summary(aov ( 収量 ~ AB, data=y ) ) #一元配置の分散分析 
                    Df Sum Sq Mean Sq F value   Pr(>F)    
        AB           8 3.3674  0.4209  19.263 2.45e-07 ***
        Residuals   18 0.3933  0.0219                     
        ---
        Signif. codes:  0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05
        > TukeyHSD(aov ( 収量 ~ AB, data=y ), "AB", ordered = TRUE)  
          Tukey multiple comparisons of means
            95% family-wise confidence level
            factor levels have been ordered
        
        Fit: aov(formula = 収量 ~ AB, data = y)
        
        $AB
                        diff          lwr       upr     p adj
        A22g-A23g 0.35000000 -0.072907605 0.7729076 0.1535226
        A33g-A23g 0.41666667 -0.006240938 0.8395743 0.0552968
        A32g-A23g 0.43333333  0.010425728 0.8562409 0.0421976
        A13g-A23g 0.61666667  0.193759062 1.0395743 0.0018715
        A12g-A23g 0.73333333  0.310425728 1.1562409 0.0002637
        A31g-A23g 0.95000000  0.527092395 1.3729076 0.0000090
        A21g-A23g 0.98333333  0.560425728 1.4062409 0.0000055
        A11g-A23g 1.20000000  0.777092395 1.6229076 0.0000003
        A33g-A22g 0.06666667 -0.356240938 0.4895743 0.9996592
        A32g-A22g 0.08333333 -0.339574272 0.5062409 0.9983167
        A13g-A22g 0.26666667 -0.156240938 0.6895743 0.4396157
        
        A12g-A22g 0.38333333 -0.039574272 0.8062409 0.0934436
        A31g-A22g 0.60000000  0.177092395 1.0229076 0.0024890
        A21g-A22g 0.63333333  0.210425728 1.0562409 0.0014085
        A11g-A22g 0.85000000  0.427092395 1.2729076 0.0000408
        A32g-A33g 0.01666667 -0.406240938 0.4395743 1.0000000
        A13g-A33g 0.20000000 -0.222907605 0.6229076 0.7630615
        A12g-A33g 0.31666667 -0.106240938 0.7395743 0.2429106
        A31g-A33g 0.53333333  0.110425728 0.9562409 0.0078181
        A21g-A33g 0.56666667  0.143759062 0.9895743 0.0044104
        A11g-A33g 0.78333333  0.360425728 1.2062409 0.0001169
        A13g-A32g 0.18333333 -0.239574272 0.6062409 0.8329789
        A12g-A32g 0.30000000 -0.122907605 0.7229076 0.3002459
        A31g-A32g 0.51666667  0.093759062 0.9395743 0.0104012
        A21g-A32g 0.55000000  0.127092395 0.9729076 0.0058728
        A11g-A32g 0.76666667  0.343759062 1.1895743 0.0001530
        A12g-A13g 0.11666667 -0.306240938 0.5395743 0.9845466
        A31g-A13g 0.33333333 -0.089574272 0.7562409 0.1941502
        A21g-A13g 0.36666667 -0.056240938 0.7895743 0.1202625
        A11g-A13g 0.58333333  0.160425728 1.0062409 0.0033125
        A31g-A12g 0.21666667 -0.206240938 0.6395743 0.6847107
        A21g-A12g 0.25000000 -0.172907605 0.6729076 0.5191575
        A11g-A12g 0.46666667  0.043759062 0.8895743 0.0242849
        A21g-A31g 0.03333333 -0.389574272 0.4562409 0.9999983
        A11g-A31g 0.25000000 -0.172907605 0.6729076 0.5191575
        A11g-A21g 0.21666667 -0.206240938 0.6395743 0.6847107
        

        分析結果

        p値(p adj)が0.05以下で収量が最大になる2水準間の組み合わせを探す.
        
        A11g>A12g  A11g>A13g  A11g>A22g  A11g>A23g  A11g>A32g  A11g>A33g
                      A21g>A22g  A21g>A23g  A21g>A32g  A21g>A33g
                      A31g>A22g  A31g>A23g  A31g>A32g   A31g>A33g
        
        触媒の種類A1〜A3で触媒使用量1gの時最大になる.最適なのは触媒の種類A1で触媒使用量1g.


      2. 因子BC,触媒使用量x反応温度の組み合わせパタ−ンと収量kg


        (1) テューキー(Tukey HSD)の方法を使用した多重比較

        Rの「コンソール」画面に,

        TukeyHSD(aov ( 収量 ~ BC, data=y ), "BC", ordered = TRUE) #  と記述し,テューキー(Tukey HSD)の方法で多重比較を行う.

        # plot(TukeyHSD (aov ( 収量 ~ BC, data=y ), "BC")) # 因子BCの多重比較のグラフ作成 省略

        > summary(aov ( 収量 ~ AB, data=y ) ) #一元配置の分散分析 
                    Df Sum Sq Mean Sq F value   Pr(>F)    
        AB           8 3.3674  0.4209  19.263 2.45e-07 ***
        Residuals   18 0.3933  0.0219                     
        ---
        Signif. codes:  0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 
        
        > TukeyHSD(aov ( 収量 ~ BC, data=y ), "BC", ordered = TRUE) 
          Tukey multiple comparisons of means
            95% family-wise confidence level
            factor levels have been ordered
        
        Fit: aov(formula = 収量 ~ BC, data = y)
        
        $BC
                                 diff           lwr       upr     p adj
        3g140゜C-3g120゜C 0.08333333 -0.6496812432 0.8163479 0.9999706
        2g100゜C-3g120゜C 0.11666667 -0.6163479099 0.8496812 0.9996344
        3g100゜C-3g120゜C 0.15000000 -0.5830145765 0.8830146 0.9978126
        2g140゜C-3g120゜C 0.28333333 -0.4496812432 1.0163479 0.9006882
        2g120゜C-3g120゜C 0.31666667 -0.4163479099 1.0496812 0.8354257
        1g100゜C-3g120゜C 0.66666667 -0.0663479099 1.3996812 0.0916008
        1g120゜C-3g120゜C 0.81666667  0.0836520901 1.5496812 0.0225165
        1g140゜C-3g120゜C 0.85000000  0.1169854235 1.5830146 0.0162717
        2g100゜C-3g140゜C 0.03333333 -0.6996812432 0.7663479 1.0000000
        3g100゜C-3g140゜C 0.06666667 -0.6663479099 0.7996812 0.9999947
        
        2g140゜C-3g140゜C 0.20000000 -0.5330145765 0.9330146 0.9855592
        2g120゜C-3g140゜C 0.23333333 -0.4996812432 0.9663479 0.9640775
        1g100゜C-3g140゜C 0.58333333 -0.1496812432 1.3163479 0.1856959
        1g120゜C-3g140゜C 0.73333333  0.0003187568 1.4663479 0.0498514
        1g140゜C-3g140゜C 0.76666667  0.0336520901 1.4996812 0.0364067
        3g100゜C-2g100゜C 0.03333333 -0.6996812432 0.7663479 1.0000000
        2g140゜C-2g100゜C 0.16666667 -0.5663479099 0.8996812 0.9955284
        2g120゜C-2g100゜C 0.20000000 -0.5330145765 0.9330146 0.9855592
        1g100゜C-2g100゜C 0.55000000 -0.1830145765 1.2830146 0.2408435
        1g120゜C-2g100゜C 0.70000000 -0.0330145765 1.4330146 0.0678348
        1g140゜C-2g100゜C 0.73333333  0.0003187568 1.4663479 0.0498514
        2g140゜C-3g100゜C 0.13333333 -0.5996812432 0.8663479 0.9990419
        2g120゜C-3g100゜C 0.16666667 -0.5663479099 0.8996812 0.9955284
        1g100゜C-3g100゜C 0.51666667 -0.2163479099 1.2496812 0.3073778
        1g120゜C-3g100゜C 0.66666667 -0.0663479099 1.3996812 0.0916008
        1g140゜C-3g100゜C 0.70000000 -0.0330145765 1.4330146 0.0678348
        2g120゜C-2g140゜C 0.03333333 -0.6996812432 0.7663479 1.0000000
        1g100゜C-2g140゜C 0.38333333 -0.3496812432 1.1163479 0.6626638
        1g120゜C-2g140゜C 0.53333333 -0.1996812432 1.2663479 0.2726715
        1g140゜C-2g140゜C 0.56666667 -0.1663479099 1.2996812 0.2118763
        1g100゜C-2g120゜C 0.35000000 -0.3830145765 1.0830146 0.7543454
        1g120゜C-2g120゜C 0.50000000 -0.2330145765 1.2330146 0.3449099
        1g140゜C-2g120゜C 0.53333333 -0.1996812432 1.2663479 0.2726715
        1g120゜C-1g100゜C 0.15000000 -0.5830145765 0.8830146 0.9978126
        1g140゜C-1g100゜C 0.18333333 -0.5496812432 0.9163479 0.9916527
        1g140゜C-1g120゜C 0.03333333 -0.6996812432 0.7663479 1.0000000
        

        分析結果

        p値(p adj)が0.05以下で収量が最大になる2水準間の組み合わせを探す.1gに注目して検査する.
        
        1g140℃>2g100℃  1g140℃>3g120℃  1g140℃>3g140℃
        
                  1g120℃>3g120℃  1g120℃>3g140℃
        
        触媒使用量1gで反応温度140℃,120℃の時最大になる.最適なのは触媒使用量1gで反応温度140℃.


      3. 因子AC,触媒x反応温度の組み合わせパタ−ンと収量kg


        (1) テューキー(Tukey HSD)の方法を使用した多重比較

        Rの「コンソール」画面に,

        TukeyHSD(aov ( 収量 ~ AC, data=y ), "AC", ordered = TRUE) #  と記述し,テューキー(Tukey HSD)の方法で多重比較を行う.

        # plot(TukeyHSD (aov ( 収量 ~ AC, data=y ), "AC")) # 因子ACの多重比較のグラフ作成 省略

        
        > summary(aov ( 収量 ~ AC, data=y ) ) #一元配置の分散分析 
                    Df  Sum Sq Mean Sq F value Pr(>F)
        AC           8 0.95241 0.11905  0.7631 0.6387
        Residuals   18 2.80833 0.15602 
         
        > TukeyHSD(aov ( 収量 ~ AC, data=y ), "AC", ordered = TRUE) 
          Tukey multiple comparisons of means
            95% family-wise confidence level
            factor levels have been ordered
        
        Fit: aov(formula = 収量 ~ AC, data = y)
        
        $AC
                                diff        lwr      upr     p adj
        A2140゜C-A2100゜C 0.03333333 -1.0966953 1.163362 1.0000000
        A3120゜C-A2100゜C 0.18333333 -0.9466953 1.313362 0.9995796
        A2120゜C-A2100゜C 0.25000000 -0.8800286 1.380029 0.9962775
        A3100゜C-A2100゜C 0.25000000 -0.8800286 1.380029 0.9962775
        A3140゜C-A2100゜C 0.31666667 -0.8133620 1.446695 0.9829925
        A1100゜C-A2100゜C 0.43333333 -0.6966953 1.563362 0.9044282
        A1120゜C-A2100゜C 0.45000000 -0.6800286 1.580029 0.8856265
        A1140゜C-A2100゜C 0.61666667 -0.5133620 1.746695 0.6147939
        A3120゜C-A2140゜C 0.15000000 -0.9800286 1.280029 0.9999048
        A2120゜C-A2140゜C 0.21666667 -0.9133620 1.346695 0.9986097
        A3100゜C-A2140゜C 0.21666667 -0.9133620 1.346695 0.9986097
        
        
        A3140゜C-A2140゜C 0.28333333 -0.8466953 1.413362 0.9915184
        A1100゜C-A2140゜C 0.40000000 -0.7300286 1.530029 0.9360984
        A1120゜C-A2140゜C 0.41666667 -0.7133620 1.546695 0.9212544
        A1140゜C-A2140゜C 0.58333333 -0.5466953 1.713362 0.6766841
        A2120゜C-A3120゜C 0.06666667 -1.0633620 1.196695 0.9999998
        A3100゜C-A3120゜C 0.06666667 -1.0633620 1.196695 0.9999998
        A3140゜C-A3120゜C 0.13333333 -0.9966953 1.263362 0.9999610
        A1100゜C-A3120゜C 0.25000000 -0.8800286 1.380029 0.9962775
        A1120゜C-A3120゜C 0.26666667 -0.8633620 1.396695 0.9942802
        A1140゜C-A3120゜C 0.43333333 -0.6966953 1.563362 0.9044282
        A3100゜C-A2120゜C 0.00000000 -1.1300286 1.130029 1.0000000
        A3140゜C-A2120゜C 0.06666667 -1.0633620 1.196695 0.9999998
        A1100゜C-A2120゜C 0.18333333 -0.9466953 1.313362 0.9995796
        A1120゜C-A2120゜C 0.20000000 -0.9300286 1.330029 0.9992119
        A1140゜C-A2120゜C 0.36666667 -0.7633620 1.496695 0.9600108
        A3140゜C-A3100゜C 0.06666667 -1.0633620 1.196695 0.9999998
        A1100゜C-A3100゜C 0.18333333 -0.9466953 1.313362 0.9995796
        A1120゜C-A3100゜C 0.20000000 -0.9300286 1.330029 0.9992119
        A1140゜C-A3100゜C 0.36666667 -0.7633620 1.496695 0.9600108
        A1100゜C-A3140゜C 0.11666667 -1.0133620 1.246695 0.9999860
        A1120゜C-A3140゜C 0.13333333 -0.9966953 1.263362 0.9999610
        A1140゜C-A3140゜C 0.30000000 -0.8300286 1.430029 0.9878167
        A1120゜C-A1100゜C 0.01666667 -1.1133620 1.146695 1.0000000
        A1140゜C-A1100゜C 0.18333333 -0.9466953 1.313362 0.9995796
        A1140゜C-A1120゜C 0.16666667 -0.9633620 1.296695 0.9997912
        

        分析結果

        p値(p adj)が0.05以下で収量が最大になる2水準間の組み合わせを探す.

        なし.有意な差があるとは言えない.


        (2)ボンフェローニ(Bonferroni)法

        Rの「コンソール」画面に,

        pairwise.t.test( y$収量, y$AC, p.adjust.method="bonferroni" )

        と記述し,Bonferroni法で多重比較を行う.

        >  pairwise.t.test( y$収量, y$AC, p.adjust.method="bonferroni" )
                Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
        data:  y$収量 and y$AC 
                 A1100゜C A1120゜C A1140゜C A2100゜C A2120゜C A2140゜C A3100゜C A3120゜C
        A1120゜C 1        -        -        -        -        -        -        -       
        A1140゜C 1        1        -        -        -        -        -        -       
        A2100゜C 1        1        1        -        -        -        -        -       
        A2120゜C 1        1        1        1        -        -        -        -       
        A2140゜C 1        1        1        1        1        -        -        -       
        A3100゜C 1        1        1        1        1        1        -        -       
        A3120゜C 1        1        1        1        1        1        1        -       
        A3140゜C 1        1        1        1        1        1        1        1       
        
        P value adjustment method: bonferroni 
        

        分析結果

        多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.有意水準5%以下を捜すと,どの水準間にも,有意な差がないことがわかる.


        (3)Holm法

        Rの「コンソール」画面に,

        pairwise.t.test( y$収量, y$AC, p.adjust.method="holm" )

        と記述し,Holm法で多重比較を行う.

        >  pairwise.t.test( y$収量, y$AC, p.adjust.method="holm" )
                Pairwise comparisons using t tests with pooled SD 
        data:  y$収量 and y$AC 
                 A1100゜C A1120゜C A1140゜C A2100゜C A2120゜C A2140゜C A3100゜C A3120゜C
        A1120゜C 1        -        -        -        -        -        -        -       
        A1140゜C 1        1        -        -        -        -        -        -       
        A2100゜C 1        1        1        -        -        -        -        -       
        A2120゜C 1        1        1        1        -        -        -        -       
        A2140゜C 1        1        1        1        1        -        -        -       
        A3100゜C 1        1        1        1        1        1        -        -       
        A3120゜C 1        1        1        1        1        1        1        -       
        A3140゜C 1        1        1        1        1        1        1        1       
        
        P value adjustment method: holm 
        

        分析結果

        多重比較の帰無仮説は二群間の平均値には差が無いである.有意水準5%以下を捜すと,どの水準間にも,有意な差がないことがわかる.


      4.  まとめ

        多重解析の結果,最適なのは,触媒の種類A1,触媒使用量1g,反応温度140℃の組み合わせの時,収量は最大15.6Kgになると結論付ける.

        この組み合わせでの収量の母平均の推定も行う.テキストをよく読む.

くり返しのない三元配置分散分析 (対応なしXなしXなし・標本数は1)     [ 目次に戻る ]